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小売業に何が足りないのか。小売店の今後について [経済]

   
 
小売業に何が足りないのか

―通販が定着してきている一方で、百貨店をはじめとする店頭販売は不振にあえいでいる。個人商店では閉店が珍しくなくなり、シャッターを閉めたままの店舗が増えてシャッター通りと化している商店街も少なくない。 
景気低迷で消費そのものが落ち込んでいるのだから仕方ない、という意見があるかもしれない。確かに事実だが、それだけで説明しきれるものでもない。実際、前述のようにアマゾンのような通販は実績をあげている。 
考えなくてはならない問題は、いくつもあるにちがいない。そのひとつを、店頭での販売が落ち込んで通販が活気づいている現状から指摘するとすれば、「欲しいものがあるか」という点ではないだろうか。 
通販は、インターネットを武器にすることで膨大な品揃えをもつことができている。印刷物のカタログには限界があるが、インターネットは無限のカタログといっていい。そこから消費者は、欲しいものを探しだせるのだ。 
しかし店頭販売となると、物理的な問題で置ける品物の種類、数量は限られている。だから、消費者の欲しがるものがなかったりする。欲しいものがなければ、消費者は買わない。 
個人的経験でも、店舗を探しまわっても見つからないものが、インターネットで検索すると見つかる場合が少なくない。だから、通販を利用することになる。 
店舗販売が廃れて通販がのびてくるのは時代の流れ、なのだろうか。店舗販売は廃れるままにしておけばいいのだろうか。そう簡単に割り切るわけにはいかない。 
いまの店舗販売が、消費者の欲しがるものを置いていないところなら、「消費者の欲しがるものを置いているところ」に変えていくべきではないだろうか。もっと言えば、「消費者が欲しがるもの」を置けばいい。 
どの店に行っても横並びの品揃えでは、消費者は興味を示さない。欲しいものさえ見つからないのでは、足を運ぶ気にもならないのは当然である。 
横並びの品揃えではない、消費者が欲しがるものを置く店舗づくりから考えてみることも必要なのではないだろうか。もちろん、簡単なことではない。それどころか、かなり難しいことだとおもう。しかし、ひとつのヒントとして考えられないものだろうか。(記事抜粋)



売上=アクセス数 x 転換率 x 客単価 今一番どこが必要ですか?

小売店のネットショップスタッフとして働く僕としては非常に頭の痛い問題。
ちょうど昨日延々2時間社長と今後について話し合いがありました。「実店舗の人間が思うように働かない」「売上を上げる為にもっとやるべき事が沢山あるのにやろうとしない」「そもそも売り上げを上げようとする意識がまったく感じられない」「人件費が掛かり過ぎてるからコスト削減したい」など等、社長の抱える問題意識を語っていただいたわけですが、繰り返し、繰り返し、僕の持論を展開しましたが、ちゃんと理解してもらえたかどうか・・・

「不況のせいで売り上げが伸びない」とか「消費の冷え込み」とか言うフレーズをそのままの意味でのみとらえてしまう事は、特に小さい小売店にとって非常に危険な考えになると思っています。
解決すべき課題の原因の一つとしてではなく、まさに消費の冷え込み自体を解決すべき課題だと、原因と結果を自分の納得しやすい形で解釈してしまうからです。
実際に僕の勤務する会社のお店でも「景気が悪くなって客足が途絶えたせいで売り上げが下がっていってる」と現状の売上を上げる解決策が出ないのは消費が冷え込んだせいだと思っちゃっています。

確かに原因の一端は消費の冷え込みにあるでしょう。しかし売り上げの落ち込みは、それが原因の大部分だとは全然言えないのです。
「楽天やamazonは売り上げを伸ばしている、消費者が欲しいものを売れば売り上げは上がる」
本当ですか?
「消費者は欲しいものが無いから買わないんだ」という考え方は全くのとんちんかんで「消費者は消費したくないから買わない」んです。
不況下で所得が減っている現状で消費者は出来るだけ貯蓄したいという貯蓄性向が高まります。そして出来るだけ貯蓄を減らしたくないので必要最低限の消費しかしないんです。現代に生きている人ならほとんどの人が「そりゃそうだろ!」って思いますよね?僕の周りもみんな言います「別に欲しいものなんてないよ」
そんなお客さんにどんだけ売り込んだって「あっちの大型店の方が安いから」「必要ないから」で、終わりです。

そんな状況の中で、大型店の取り得るディスカウント戦略、コスト削減等のモノマネをしてしまうと、中小零細企業なんてのはたちまち火の車、資金がパンクしてしまいます。大型店はそもそも資金力を武器に「より安く」を実現しやすく、自動化や仕組化でコスト削減も容易ですが(それでも価格競争に苦しんでいる)、中小企業は安くすれば利益を圧迫し、利益が無いから人件費削減せざるをえず、自動化や仕組化にお金をかける事も出来ない為、人件費を削減した分営業力が低下してさらに売り上げを下げる、といった負のスパイラルに陥ってしまいやすいんです。

ここまで言うと「んじゃ、どうすんだよ!」と社長はキレるんですが・・・
ウチで扱っている商品は、いわゆる家電製品に代表される「型番商品」といわれるもので、日本全国どのお店で買っても品質は全く一緒。こういう商材ではまさに「価格訴求が出来てないからだ」と価格競争が苛烈なわけですが、普通にやったんじゃ大型店に勝てる訳がありません。というかそもそも勝負の土俵に上がれないので勝ち負けとかいうレベルの話でもない。

では、視点を変えてみて、本当にお客さんは欲しいものが無いんでしょうか?
貯蓄性向が高まっているのは理解しやすいと思いますが、では実際に欲しいものが無いかと問われると、いっぱいあるんですよね。
「1億円上げるから何でも好きなもの買っていいよ、って言われたら何欲しい?」
って聞くと、家だとか車だとか土地だとか旅行だとか、まぁ湯水のごとく欲しいものがバンバン口から飛び出てくるんです。
僕も含めて消費者、とくに20~30代は将来への不安(とくに金銭的な不安)を最も感じています。
欲しいという欲求はあるんだけども、現実がそれを許してくれないだけ。むしろその現実を取っ払ってくれるものがあれば、欲しいという欲求を押さえている分だけ、反動でものすごい購買欲求に変わっていくのではと考えます。実際僕はすっごい欲しいものがたくさんあるけどお金が無いので我慢しています。

大型店には出来ない、中小小売店だからできる事で差別化を図る。
正直「言うは易し、行うは難し」だと思います。でもこれやんないとはっきり言って普通の小売店は即廃業ですよ、っと僕は思っています。
「ネットショップで売り上げが上がる」とか「ネットショップはコストが安い」とかいう甘いキャッチフレーズに乗せられ、通販事業に参入したけど、初めは良かったが、今は売り上げだダダ下がりだ。
といった小売店は非常に多い事だと思います。特にネット業界は寡占化が激しいので「売れる所はより売れて、売れない所はより売れなくなる」といった事が起こり易い。参入障壁が非常に低い為、戦略もなく安易に乗っかってしまった場合は、こういった末路が待ち構えている事になります。
まぁ短期でババッっと稼いで即撤退って事ならやりようはいくらでもありますが、会社を長期的に運営していかなければならない場合は、自社の強みを高めて行く事にリソースを集中した方が良いんです。
と、僕は自分の経験からつくづくそう思いました。

マーケティングの4Pってのがあります。
それぞれ、PRODUCT(商品)、PLACE(場所)、PRICE(価格)、PROMOTION(販促)の頭文字をとって4Pというもの。とある中小企業診断士の方がこう言いました「中小企業のマーケティングで重要な要素、それは4P+Sであります」と。
つまり、どういった(商品)を、どのような(場所)で、どういった(価格)で、どのように(販促)するか、といった4Pに加え、付加価値としてのS(サービス)で差別化を図りましょう。という事です。

結局のところ「じゃぁ自社の強みってどうしたら良いんだ!?」という問いに対する答えは
「人」なんじゃないかと思っています。
どこにでもある商品(サービス)を、わざわざその店に行って買うのです。信頼できない人からは絶対モノは買いませんし、そもそも商品を買いたくないわけです。(貯金したいし)
それでもお金を出して買っていただく為には、お客様に金額以上の、そりゃもうプライスレスな”何か”が必要なわけです。

では”何か”とは何か。
やっぱり社長の「思い」だとか「情熱」だとか「企業理念」だとかそういった定性的な部分になってくるだろうと思います。
「好きこそものの上手なれ」って言いますよね。「情熱」を持ってお店をやっているからこそ、こだわりを持った店舗運営ができるし、深い知識が得られるし(勉強が苦にならない)、専門性の高い商品やサービスが提供できるようになり価格競争を避けることができる。これを前提に、顧客第一の方針があれば共感してくれるお客さんが優良顧客になってくれて継続的にお店(会社)を盛り立ててくれる。
定量的な価値は資金力のあるお店に簡単にコピーされてしまうので、定性的な側面から顧客の囲い込みを行っていき、優良顧客へ育てていくことが自社の強みになっていくんです。



なんかすげー長々書いたような気がしますが、結局は売上を上げよう(会社にお金を残そう)とするんだったら、アクセス数(来客数)を増やすのが難しい現状では転換率(購買率)と客単価を上げるしかないでしょう。という事で、ブランディングしてプロモーションかけて顧客の育成をして行きましょう、そこにリソースを集中していきましょうという話。

ちなみに僕はamazon大好き人間で、納期が早い、コンビニ受取ができるって理由からちょくちょく利用しています。根がずぼらなので自宅でポチッでOKなのでとてもありがたいですね。時間がもったいないのでいちいち楽天や他のネットショップでの価格比較なんてしません。というか価格比較しなくちゃいけないような高額商品なんて買えません(泣笑 

近々忘れてしまわない内に中小企業診断士さんの起業セミナーで学んだ事を備忘録的に記事にするつもりです。






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